2019年3月28日木曜日

山の上の女神様

パルパからジープで5時間半ほど北に上がってこのホテルに着きました。シッダールタ・ホテル、お釈迦様の名前の付いたホテルです。

これもまたエクスペディアで取ったホテルです。45ドルほどしましたが、欧米人をあつかうホテルで、”Hearty Hospitality” 「心からのおもてなし」とでも訳すんでしょうかね、このことばをモットーにするホテルでした。

ウェルカム・ドリンクを部屋まで持ってきてくれたりして、なかなか立派なサービスをするホテルです。ネパールでは初めての経験でした。

久々に熱いシャワーを浴びて生き返ります。ネパールの田舎にはシャワーや風呂というものがどこにもありません。だいたいそんなことに使える水もありませんしね。
彼らは衣服を着たまま川や水の豊富なところに出かけた時に水で沐浴するのです。私達にはできませんから結局田舎にいる間一日も風呂には入れないのです。

水のないこの地域でプールを持っているとは、なんという豪華なホテルなのでしょう。

川縁の庭にはテントの宿泊施設もあって、ネパールの人達が楽しそうにバーベキューをする姿が見られました。



翌朝の11:00にBBがこのホテルに迎えに来てくれてネパール地震の震源地、ゴルカへ向かうことになっています。


午前中が空いたので、私の尊敬する沖縄のシャーマンさんから頂いた宿題をやり遂げることになるかもしれないという希望を抱いて、ホテル近くの山の上にいらっしゃる女神様にご挨拶に行く事にしました。


ホテルの前を流れる川を越えてロープウェイが山頂に向かっています。
清らかな川の流れを越えて神々の元へ向かうという形は、聖なる場所へ出向く方法としては理にかなっています。

スイス製だという長距離、超高速のロープウェイは瞬く間に山頂へと向かいます。

同じゴンドラに乗り合わせたネパール人家族の女の子が本当に嬉しそうにお父さんに話しかけるので、私まで幸せな気持ちになってしまいました。

まだ、朝靄の掛かる山々がはるか彼方まで続きます。
いよいよ神々の元へ行くのだという期待感が高まります。


















女神様のお社は雲の上にありました。







雲と重なって見えにくいのですが、ヒマラヤの山々が見えています。

シャーマンさんから教えていただいた供物を女神様にお届けしようとしたら、堂内にはヒンドゥーの信者しか入れないことが分かりました。そこで、塔を守る兵士に供物を届けて貰えないか聞くと、快く引き受けてくれ、彼は私の供物をお堂に納めてくれました。

お堂の正面の柵の外で三拝をしてご挨拶をすると、周りの人達が頼んでやるから中に入らせてもらえと言って交渉してくれました。交渉は成立しませんでしたが、嬉しい出来事でした。


右の写真の屋根の下に斜めに掛かっている柱は龍神様の形をしています。
ヒマラヤを望むこの地にも、やはり龍神様がいらっしゃったのです。


自分のやるべき仕事をきちんとやってから肉体を離れられるよう、お力を貸していただきたいとお願いしてきました。





左の写真は供物の山羊です。生きている動物を肉にして食べる場面に出くわさない私達は、生け贄を野蛮なものとしてしか見られませんが、ネパールの人達にとっては滅多に食べられないごちそうです。その山羊を女神様に捧げるために、山羊の運賃を支払ってロープウェイに乗せて来たのです。


帰国してから分かったことですが、この女神様は「心の願い」という意味の名前を持っていらっしゃり、小国だったゴルカの国王がこの女神様に願を掛けてネパールを統一したのだそうです。
この女神様にお参りするには土曜か日曜が良いのだそうです。何も知らずに行きましたが、私が行ったのは土曜の朝でした。ちょっとゾクッとしました。


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